考えすぎ・迷いが胃の不調につながる理由|東洋医学で考える心と身体

私たちは毎日、何を食べるか、何を着るか、休日に何をするか、誰に何を伝えるかなど、さまざまなことを決めながら生活しています。

すぐに決められることもあれば、何度考えても答えが出ず、迷い続けてしまうこともあります。

東洋医学では、この「迷い続けること」や「考えすぎること」は、胃腸の働きと深く関係すると考えます。

胃の調子が悪いときは、食事だけでなく、頭の中で考え続けていることがないかを振り返ってみることも必要です。

目次

東洋医学では、感情と身体はつながっている

東洋医学には、心と身体を一つとして考える「心身一如」という考えがあります。

感情は心だけの問題ではなく、身体の状態にも影響し、反対に身体の不調が感情の偏りとして現れることもあります。

東洋医学では、五臓と感情の関係を次のように考えます。

  • 肝は「怒り」
  • 心は「喜び」
  • 脾は「思い」
  • 肺は「悲しみ」
  • 腎は「恐れ」

怒ることや悲しむこと、考えること自体が悪いわけではありません。

人には喜怒哀楽があり、性格や考え方によって感情の表れ方も異なります。

しかし、一つの感情に偏った状態が長く続くと、関係する身体の働きにも負担がかかります。

東洋医学では、感情の現れ方と身体の状態を切り離さず、両方を確かめながら不調を考えます。

迷いと胃腸の関係

「思いを巡らせる」という言葉があるように、迷っているときは「ああでもない、こうでもない」と、同じことを何度も頭の中で考え続けます。

東洋医学では、この「思い」と深く関係するのが「脾」です。

脾は胃とともに、食べたものを消化・吸収し、身体に必要なものへ変える働きを担っています。

そのため、考えすぎたり、決められない状態が長く続いたりすると、脾胃に負担がかかり、胃腸の働きが落ちやすくなります。

食欲が落ちる。

食後に胃が重くなる。

お腹が張る。

便秘や下痢を繰り返す。

さらに脾胃の働きが弱ると、関節の痛み、皮膚トラブル、気分の浮き沈みなど、胃腸以外の不調へ広がることもあります。

胃腸を整えるためには、身体に合った食事をとることが大前提です。

しかし、食事を見直しても胃の調子が整わないときは、長く抱えている迷いや、考え続けていることがないかを確かめてみる必要があります。

迷ったら、一度決め切る

迷いから抜け出すために必要なのは、一度「決め切ること」です。

決めるまでの時間が長くなるほど、頭の中では同じ考えが繰り返されます。

正しい答えを出そうとして、決められないまま考え続けるよりも、まず一度決めて動いてみる。

違うと思ったら、その時点でもう一度決め直せばよいのです。

最初から3秒で決めることが難しい場合は、30分、15分、5分と、迷う時間を少しずつ短くしていきます。

日常の小さな選択であれば、最終的には3秒以内に決める「3秒ルール」を取り入れてみるのも一つの方法です。

迷いを一度断ち切ると、頭だけでなく、身体まで軽くなることがあります。

一日の中に、考えることをやめる時間をつくる

考えることをやめようとしても、じっとしていると、かえって同じことを考え続けてしまうことがあります。

考え続ける状態を手っ取り早く切り替える方法は、身体を動かすことです。

歩く。

掃除をする。

食器を洗う。

洗濯物を畳む。

部屋を片づける。

特別な運動をしなくても、日常の中で手や身体を動かすことで、頭に集まり続けていた意識を身体へ戻すことができます。

考えて答えを出そうとするのではなく、一度身体を動かし、考えることから離れる時間をつくります。

身体を動かした後に、自然と答えが決まることもあります。

鍼灸で胃腸の働きを整える

迷いや考えすぎが続いているときは、頭だけでなく、身体にも緊張が残っています。

考えることをやめたいのにやめられない場合は、すでに胃腸の働きが落ち、身体から切り替える力を失っていることもあります。

当院では、胃腸の状態や身体の緊張を確かめ、鍼灸によって胃腸の働きを整えます。

胃腸が働きやすくなり、身体の緊張が抜けてくると、頭の中で同じことを考え続ける状態も変わりやすくなります。

心だけで迷いを断ち切ろうとするのではなく、身体から働きかけることも必要です。

身体の内側と行動の両方を整える

身体の調子が良いときは、自分の感覚を信じて決めやすくなります。

反対に身体が疲れ、胃腸の働きが落ちているときは、些細なことでも決められず、迷い続けやすくなります。

だからこそ、身体の内側を鍼灸で整えることと、迷う時間を短くして実際に動くことの両方が大切です。

心の不調は身体へ影響し、身体の不調は心へ影響します。

胃の不調が続いているときは、食べたものだけでなく、自分が何を考え続け、何に迷っているのかも振り返ってみてください。

心と身体の両方を見ることが、東洋医学で身体を整えるということです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

札幌市中央区の鍼灸院「2Face」を運営。

東洋医学の考えをもとに、身体の土台を整え、女性の身体や妊娠・産後、子どもの身体に寄り添う施術を行っています。

「内側美が外側美をつくる」を大切に、日々の暮らしと身体について発信しています。

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