私が大切にしている事の1つに「食事」があります。
東洋医学には医食同源と言う言葉がり、
健康増進のためには医療も食事も本質的に同じという考え方。
“食べたもので体は出来ている。”
健康と食べ物は切っても切り離せない関係であり、健康になる上で欠かせない基本のようなものです。
しかし実際、健康な食事は簡単なようでいざ作るとなると難しい。
私も食を学ぶ上で、ビーガンのような食事をしてみたり、玄米食や発酵食品ばかり食べている時もありました。
世間的には健康とされているありとあらゆることをやり尽くした過去があります。
それでも尚、効果が感じられませんでした。
あれが良いかこれが良いか、迷う心。
ゆらゆら揺れる感情と比例するように体重の増減も激しい体。
そんな中、東洋医学に出会い食事の基本「季節の物を食べること」に向き合い、調味料を変え、針や東洋医学の養生法を実践することで徐々に不安定な心や体から脱却することが出来ました。
そして、そんな過程を経験し気付いた事が1つあります。
それは、作る料理でその時の体や心の状態が分かると言うこと。
何故なら、昔は完成した料理の味が安定しないことが多く、丁度良い加減の時と味が濃い時の差がいつもありました。
同じ分量や工程で作っているのに、いつも味にバラつきがある自分の料理。
いつも平均的な味にすることが難しく、
いつも良いか悪いかの極端でした。
そして、そんな自分の不安定な心や体を表現するように、料理の仕上がりはいつも不安定。
しかし当時は、それは当たり前だと思い込み、皆が皆そのようなもんだろうと特に気にしていませんでした。今思い返すと、そんな小さな事に気付ける余裕もなかったのかもしれないです。
現在は味が濃いと言われる事や、前と違う。などと言われる事ははぼなくなりました。
当時と現在、何故なのだろうとどんなに考えてみても、心や体が以前よりも快適だと感じられる自分になった。ただそれだけでした。
改めて料理の仕上がりは料理を作る側の
「体や心の状態と繋がっている。」
それを食から学んだ出来事でした。
東洋医学の味覚と臓器の関係
(料理の味が安定しない原因1)
東洋医学では味覚は脾臓と胃に関係している。
また、東洋医学には各臓器と感情がリンクしておひ、脾臓や胃に配当される感情と言うのは「思。」
思いは思考、一言で表すと“考えること。”
考えが多かったり、考え過ぎて心配したり、そのような感情の発散が出来ないと胃や脾臓の働きは悪くなります。
食欲がない、食べても美味しくない。そのような事もそんな”思”が強過ぎて、胃や脾臓の働きが悪くなってしまっている事が考えられます。
西洋医学では脳で考えると言われるが、過度な思い悩みなどで起きる代表的な病気に胃潰瘍が挙げられます。
意外にも西洋医学と東洋医学、表現の仕方が違うだけで共通することは沢山あります。
話が戻り、当時の私の料理の味が安定しなかったのは、不健康な自分に対する不安やどうして良いのか分からないもやもやした思いが胃や脾臓を傷付け、味覚と言うものを通し不安定な料理を作り出していた原因の1つだと思っています。
東洋医学と体力の関係
(料理の味が安定しない原因2)
胃や脾臓には食べ物を消化、吸収をする働きがあります。
もちろん、体にとって必要な栄養がとれていないと体に体力はついてきません。
当時の私は、健康ジプシーに陥り様々な健康法を試しは失敗していた人の1人です。
今思い返すと単純に体力がつくような栄養があるものを食べることが出来ていませんでした。
間違えた健康をひたすら試し失敗するのループを繰り返していました。
もちろん、体にとっての”適切な栄養”がないと、体力はつかず”思”に傷付け弱りきった胃や脾臓の働きはを回復する事は出来ません。
むしろ、どんどん働きは悪くなる一方です。
それが、味が定まらない不安定な料理を作り出していた原因の2つ目だと思っています。
健康な人が作る料理はいつも同じ味
私には大好きなパスタ屋さんがあります。
店主1人で切り盛りをし、店内は芸術の世界観に包まれた癒しの空間。
そこには気さくでいつも変わらない態度、
付かず離れずの気疲れさせない程よい接客。
私が話し出すといつも心地良く話を聞いてくれる、素敵な店主がいます。
私にとって、その場所はパワースポット。
そんな雰囲気に心が惹かれ、何度も訪れ気付いた事がある。
その店主が作るパスタはいつも同じ味。
どんな日も、どんな時も変わらない味。
様々な種類のパスタを頼んでも、決まって味にムラがなく。言わずもがな、そこのパスタは絶品で元気になりす。
そんなパスタを通し、伝わってくるものはいつも同じである安心感。
どんな時も変わらない店主の内面の安定感や充実感が感じられます。
思と味覚の繋がりを学ばせてもらった場所です。
元気な人が作る料理は元気になる
前述したようなことを学び、それから様々なご飯屋さんを開拓することで分かった事がありました。
“美味しく作るのは当たり前。”
あくまでもそれを前提としながらも、そこからは
誰が作ったか、どんな人が作ったかで料理の味が変わること。
そしてそんな料理が私達の体に入り、どんな影響を与えるのかも変わる気がしています。
明るく元気な人が作る料理は美味しく元気が出る。
暗く元気がない人が作る料理は美味しいが美味しいで終わってしまう。
そしてきっと、そこに集う人々もそんな影響を無意識に感じ、自然と元気になれる場所を求めていると感じます。
最後に。
私がいつも患者さんに伝えていること。
家庭の中でお母さんは太陽だと言うこと。
まずはお母さんが元気でいられる事が皆が健康に明るく過ごせる事の第一歩。
そんなお母さんが作った料理は家族を元気にする作用があります。
美味しいか美味しくないかより、
“料理の味が安定しているかどうか”
良かったら、自分自身の日々の健康度を図る指標にしてみて下さい。
私も、患者さんがサロンに足を運んだ際に
ここに来ると自然に元気が出る。
そんなパワースポット的な場所、存在になれることを目標に精進いたします。
この記事が少しでも皆様のお役に立てると幸いです。
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